小網代の森カヌークラブ (パドリングウルフ) で毎週末誰かしらと一緒にシーカヤックを漕いでいます

2019年11月30日土曜日

20191130 八景島界隈

今日はクラブで東京湾を漕ぐ予定で朝から出かける。八景島から出発し、一日かけて三浦海岸まで漕ぐ。だいたい 30キロくらいか。一日晴れるけど、午前中は北風がちょっと強いかなー、という予報だった。小潮

大先輩が舟をつんで海の公園までくるので、それに合わせて動く。八景島で始発のシーサイドラインに乗ろうとすると、シーパラのジェットコースターが運休してると貼り紙があった。へー、そうなんだ。

海の公園で大先輩と合流し、車から舟を下ろしたら、大先輩は車を三浦海岸に回送しに行った。その間、僕は海の公園でそのまま舟の荷物番。日が上って温まる中を、のんびり支度したりひなたぼっこをして過す。そのうちに参加メンバーがあつまり出したので、舟を砂浜に移して本格的にパッキングをする。今回は出発地点に車がないから、一切合切、靴もバッグも全部の荷物をカヤックのハッチにつめて漕いでいく。

そういう意気込みで支度を終えて、全部で六人が浜に揃う。大先輩も電車で戻って来た。一緒にシーパラのジェットコースターと、門型クレーンの沖を見ると、沖から入ってくる風浪がばしゃばしゃしてる様子が見て取れる。あれあれ。大先輩の海図にみんなで頭を寄せて考える。

門型クレーンを回り込んで堤防の中に入れれば、そこからは波が落ち着いて猿島までいけると思うし、その先の観音埼を周れば、これはもう風裏になってあとは余裕。午後は風もおちるというし。なので、問題はまだ北風、風浪の強い中、門型クレーンをまわれるかどうかの最初の 3キロが勝負。そういう大先輩の見立て。正直浜から見た様子だと厳しめだけど、まずは見て回ろうと、マージンを取ってジェットコースター近くから対岸の門型クレーン先を観察しにみんなで舟を出した。


クレーンの岸壁は、東京湾の奥からの風浪がもろにあたり、しかも水深が浅いのでいかつい三角波がたちやすい。ジェットコースターに近付く前にもうふよんふよんした波が舟をゆすり始めた。尖った波頭も風に吹かれてあちこち崩れている。八景島に近寄ると、ボート釣りの人たちも波を避けて島べったりに浮いている。それをすり抜けながら島のさきっちょに集まって先を見る。はい終了。これは百が一、十が一の感じなので絶対にやめましょう。まあ、大先輩がここまで連れてきてくれたのも、みるのも勉強という意味合いなので、元々行ける気はなかったですけれども。

沖はここまでで、あとは野島周辺を午前中ブラブラし、午後の様子は風を見て考えるということにして、引き返す。引き返すとは言っても、野島の南側の水路を狙ってかすめるので、三角波がいかついところをまだまだ横切る必要がある。ウヒョーウヒョー言いながら野島にとりついたらほっと一安心。追い風にパドルを上に掲げ、押してもらう。ネイチャーな後輩は、最初ぼくらがパドルを持ち上げてるのでアホになったかと思ったけど、実際にやったらほんとに風に押されたのでびっくりして喜んでた。何事も初めては楽しい。

野島をぐるりと回って、八景の駅までのんびり漕いでいく。とはいっても、小さな川を遡ってみたり、のんびりと静かな水面を楽しみながら。川は、タイか香港の街中を漕いでいるようにも思えて、アジアンな味わいの舟屋を楽しめた。


川から出てシーサイドラインをくぐってヨットの脇を過ぎ、琵琶島が見えてくると、その横にシーカヤックの集団が溜まっていた。挨拶をすると、ここを地元にしているカヌークラブの人達で、今日は練習会の日なんだそうだ。うちの1人が、ここは360度周りを陸に囲まれて安心して漕げるいい場所だという。漕いでいて思ったけど、とても大きな油壺湾のようで、ほんとにカヤックに恵まれた場所だと思う。岸壁前の厳しい三角波とギャップがすごい。こちらは小網代からきたと伝えてわかれた。帰って調べたら、横浜金沢カヌークラブだと思う。


地元の人に習って琵琶島の小さな橋をみんなでくぐり、水面からお社に詣てて引き返す。ちょうどいいお昼の時間。野島の小さな浜に上がる。昼御飯のコンビニ袋を自分の場所にポンと置いて、公園のトイレに歩き出した。トイレ、結構歩いたなあと思いながら用を足してふとトイレから出たら、みんながトイレに来てた。あらら。みんなが終るのを待って一緒に歩きだしたら、ご飯場所が無人なのに思い付く。コンビニ袋が剥き出しだとまずい。ご飯場所に近づいてあっと思ったら、地面をからすが歩いていて、走っていってみたけど、もう僕のお昼ご飯が全滅してた。すぐ横にはラップに包まれたお握りがあったのに、それには触らずに僕のコンビニ袋だけ集中してやられた。みんなのお昼から少しずつ分けてもらい、もともとのお昼より増えたくらいだけど、自分の不注意がうらめしい。

お昼を終わってみんなで午後の相談。風は強いままだし、三浦海岸に車を取りに行く時間を見込むと、じたばたせずに海の公園で舟をあげるのが最善手。そう決めて野島から出発し、それでもまた八景島の先っちょまではみんなで見に行った。


風は幾分弱まった気がするけど、波は依然としてある。ここで引き返すのは間違いないのだけど、大先輩のスイッチが入る。八景島の影からでて、もろに北風のあたる側を漕ぎ上がり、島を一周していくことに。島の北側というゴールが明確だし、距離も短い。自分のギアを上げて漕ぎ出す。いいチャンスです。

写真には写らない波を漕ぎながら、マリーナの入り口に向かって漕ぎ上がる。逆にこのあたりはまだ写真が撮れる。しかし、マリーナ出入り口を越えた突堤の横に差し掛かると、三角波のギアがまた一つ上がったように思う。みんな自然とヒャッホーと声が漏れ、自然のロデオコースターを楽しんでる。一度横のカヤックが波に落とされ、タッパーんと音を立てたのにはひやりとした。ネイチャー後輩が沈したかと思った。みんなでつかず離れずまとまって漕ぎ、その中でも大先輩は一番岸壁に近いところを通って楽しんでいる。それで数分進んだら、島の北側の水路が見えてきた。ここからは波が弱くなり、落ち着いた湾内への帰り道になる。

八景島のコースターとブルーフォールは休止してるけど、一回の三角波で落差が 50cm もあれば、200回揺られれば獲得標高でブルーフォールに一回乗ったのと同じくらい。八景島に来たもとくらいは取れたかな、と自分だけ妙に得した気分で湾内に帰った。

大先輩がまた一度回送した車をまた三浦海岸まで取りに戻る間、穏やかな浜辺の前でのんびりと漕いだり小さい波に乗ろうとダッシュしてみたり、それぞれ時間を過ごして舟を上げ、ゆっくりと帰り支度が終わった頃に大先輩が帰ってきた。みんなで舟を積んだら解散となった。

狙ったコースは漕げなかったけど、岸壁によるタフな三角波を経験できたのは良かったと思う。一時期 10m/s を超えて北風も吹いたけど、別に強風も波浪も注意報は出ていなかった。それでも北東からの風が吹けばクレーンの岸壁はいかつい三角波を作り出す。その海域にはそれぞれ厄介な場所があるもんで、いい経験になった。

それに、野島周辺の水路もとても楽しいことがわかった。外に出られなくても安全に楽しめる水域がある。今日あったクラブも良いところを地元にしているなと思う。

来週はどうだろうか。ちょっと距離を漕げるかな。

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